数理ファイナンスセミナー(拡大)@BKCのお知らせです.
日時:7月11日(土曜)午後3:00~ 場所:ウエストウイング6F数学第3研究室
speaker: 瀧野一洋氏(名古屋商科大)
タイトル: Generalization for Scaling Property of Utility Indifference Prices with Taylor Expansion
本研究は効用無差別価格の経済的特徴について議論する。 非完備市場モデルにおける派生証券の評価手法として効用無差別価格が提案されているが、同モデルにおいて、デリバティブ1枚当たりの無差別価格が売買す る枚数に応じて異なるという特徴を持つことが指摘されている。これは効用無差別価格の非線形性として知られており、 この評価手法がもつ経済的特徴の一つである。 一方で指数効用を用いた無差別価格に限っていえば、1単位当たりの価格を求める評価式は、取引単位と(絶対的)リスク回避度の積の関数と見ることがで き、このとき取引単位に対して価格の線形性が示される。これはscaling propertyとよばれ、Mania and Schweizer (2005)らによって指摘されている。 本研究では、これまで指数効用に対して示されていたscaling propertyを他の効用関数(べき効用や対数効用などのConstant Relative Risk Aversion)について示していく。この意味で、効用無差別価格のscaling propertyを一般化させる。 そのために、数学的な手法として、Chen. et al. (2008)によって議論されているTaylor展開に基づく最適化問題の近似手法を利用 する。